人間の体には交感神経と副交感神経が備わっています。交感神経には体や脳を活発にさせる働きがあり、副交感神経には体をリラックスさせる働きがあります。
この二つの神経は常にバランスよく働く必要があります。たとえば交感神経が活発に働くと体は疲れを感じにくくなります。しかし実際には体は疲れており、老化を早める疲労物質で満たされているわけです。逆に副交感神経が活発であると体を動かすことが苦になり、アンチエイジングに必要な運動を行う気力が殺がれてしまいます。
しかしこの二つの神経がバランスよく働くなら体は疲れを癒し、しっかりと充電された状態で新たな活動を行うことができるわけです。そして当然のことながらこれらの神経バランスは細胞生成の活性化にも大きな影響があります。
疲労物質がスムーズに排出され、細胞を作る働きを活発化させるにはこれらの神経がふさわしいときに働く必要があるのです。ではどのようにしてこれら二つの神経のバランスを保つことができるのでしょうか?その方法の一つは入浴です。ここで効果的な入浴の仕方をご紹介します。
お湯の温度と浸かり方
多くの人は副交感神経を働かせることに難しさを感じています。仕事や家事を行うと頭が冴えてしまい、なかなかリラックスモードに切り替えることができないという人は多いはずです。
そのような人は38度から40度程度のお湯に15分から20分程度浸かり、副交感神経を優位にさせることができます。半身浴などではなく肩までしっかりと浸かり、温まるのが効果的です。仕事や家事などで硬くなるのは肩や首の筋肉です。これらの筋肉の血行が悪くなるとリラックスできないことがあります。
しかしお湯に肩まで浸かることでそれらの筋肉をほぐすことができ、リラックス効果が高まります。中には38度から40度のお湯には熱くて浸かれないという人もおられるかもしれません。そのような人は30度から33度のお湯でスタートし、慣れてきたら徐々に温度を上げることができます。
また入浴には体の中に溜まっている老廃物を排出する働きもあります。この場合老廃物は汗によって体外に流れ出ます。今ご紹介している入浴方法を行えば汗をじっくりかくことができ、老廃物を排出することができます。このように入浴は副交感神経を刺激することに加えて、老化を引き起こす物質を体外に排出する働きも有しているのです。
お風呂が苦手な人は?
浴槽に長い時間浸かることが苦手な人もおられることでしょう。そのような人はシャワーを利用して短い時間で体を温めることができます。まず浴室に入る前に高温のお湯をシャワーで湯船に向けて5分程度注ぐようにします。このようにすることで浴室を蒸気で満たすことができ、この蒸気が浴室の湿度と温度を上げて体を素早く温めます。
この方法を用いれば湯船のお湯を温めにしても問題なく副交感神経を刺激することができます。また湿度が高いと顔の毛穴が開くために顔の汚れを落としやすくなります。もし浴室にシャワーが無ければ入浴前にしばらく浴槽の蓋を開けておき、湯気で浴室を満たすようにすれば温度と湿度の高い浴室を作ることができます。
体に疲れが溜まっていては細胞生成に使用されるエネルギー量が減少してしまいます。それで細胞生成を活発化させ、若さをのためには体がいつもエネルギーで満たされるよう心がけることが必要です。その点で交感神経、そして副交感神経の切り替えをスムーズにし、体の疲れを癒すことに貢献する入浴は非常に簡単にでき、尚且つ効果的な方法であるといえます。
またこの二つの神経バランスを保つだけにとどまらず、顔の毛穴汚れや老廃物の排出にも役立つために、アンチエイジングには欠かせないものの一つです。
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