タバコには人を落ち着かせる効果があります。そのため仕事で疲れた人が休憩時間にタバコを吸い、気分を落ち着かせてから仕事を再び開始する風景は一般的なものとなっています。この効果はタバコに含まれているニコチンによるものです。ニコチンは自律神経の働きを活発化、もしくは正常化させる働きを有しています。この働きが喫煙者に落ち着きを与えてくれるのです。
しかしこのニコチンには老化を早める影響があるために注意が必要です。また同時に惑溺作用があるためにタバコを吸いすぎると止めることができなくなってしまいます。ではニコチンをはじめタバコに含まれているいくつかの成分がなぜ老化を早めてしまうのかを少し見てみることにしましょう。
タバコはアンチエイジングの敵?
先にも述べたようにニコチンには気持ちを落ち着かせる働きがあります。恐らくタバコを吸う人の多くはこのニコチンの作用が心地良く感じ、喫煙愛好家となったことでしょう。
しかしニコチンは血管を収縮させる働きも有しています。そのためタバコを吸うと体全体の血液の流れが悪くなります。血液の流れが滞れば若さを保つために必要な栄養素を体全体にスムーズに運ぶことができません。そしてこの影響は肌に顕著に現れます。血行があまりよくないと肌が乾燥しやすくなります。その結果が小じわが増え、顔が老けて見えてしまいます。
またニコチンが体内に侵入するとそれを処理するために多くのビタミンCが使われます。ビタミンCはメラニン色素の代謝を抑える大切な働きを有しています。
しかしこの成分がニコチン処理というエキストラワークを行うためにメラニン色素に対して十分な働きができず、それが影響して肌が黒くなったり、しみ、そばかすが急激に増えるという現象を引き起こします。また血液中のビタミンC量が十分ではないためにコラーゲンの生成や女性ホルモンの分泌も抑制されてしまいます。そのため美肌を目指して若返りを図ろうとする人にとってニコチンは大敵なのです。
タバコのその他の作用
タバコを吸うことで失われる栄養素は他にもあります。たとえばビタミンE群やビタミンB群です。これらの栄養素は美しい髪をキープするのに欠かすことができないものです。これらの栄養素がタバコによって失われると白髪が増えたり、弱々しい細い髪の毛が生えてきたり、薄毛や無駄な抜け毛が生じるといったといった症状が現れます。髪の毛の質は想像以上に人の外見を左右します。そのためタバコが髪の毛に及ぼす影響は軽視することができません。
ビタミンについては、喫煙者だろうが非喫煙者だろうが、知っておいたほうが良いのでこちらも是非確認してみてください。 → アンチエイジングにおすすめ!ビタミンA 、C、Eが多い野菜。
またタバコの煙は皮脂腺を刺激します。そのため皮脂が過剰分泌されます。このような状況が生じると余分な皮脂と汚れが混ざりやすくなり、尚且つそれが毛穴が詰まってしまいます。これがニキビを生じさせる原因となるのです。また刺激の強いタバコの煙が既にできているニキビに触れるとニキビの症状が悪化することがあり、なかなか治らないことがあります。
その他にも歯の色を変色させるなど、美と健康を脅かす様々な症状をタバコは引き起こします。どちらかというと男性よりも女性の方がこの影響を受けやすいために女性は特に注意が必要であるといえます。
確かにタバコを1本、2本吸っただけでは体に異変は生じないでしょう。しかしそれを吸い続けていると老化現象が生じることは明らかです。外国ではよくスモーカーズ・フェイスという言葉が使われます。長い間タバコを習慣的に吸っている人は顔を見られただけでその人が愛煙家であることが分かるようになります。このような人の顔をスモーカーズ・フェイスと呼んでいるのです。特徴としてはしわやくすんだ色の肌、そして目の下にできるクマなどで、これらは老け顔を作る要因として考えられているものです。
また「スモーカーズ・フェイスとは5年から10年先の顔の特徴を現在の顔に組み込んだもの」というエクスプレッションがあるほどで、確かに長期にわたる喫煙は老化現象につながるのです。これらのことから理解できるように、タバコを断つことはアンチエイジングに大きく影響します。
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