体の老化の中で、1番見た目として現れるのが皮膚の老化です。アンチエイジングと聞くと、体内のことよりも、皮膚の張りを保つ、しわを無くす、シミと取るなど、肌周りのことを想像される方も多いのではないでしょうか。
実際肌は、人の体の中を守リ表すもの。紫外線や熱などの影響を受けるのも皮膚ですし、体内の不調が表に出るのも皮膚。見た目の年齢が若いと体内年齢も若いとよく言いますが、それだけ皮膚は体の中を表す鏡なのです。
皮膚の表面に美容液を塗って…ということももろん大事なのですが、本当にするべきは体の中から皮膚をキレイにすること。特に食べ物には注意をして、若々しい肌を保ちましょう。
皮膚のアンチエイジングに必要な要素は、「害から肌を守る食べ物」そして「肌を作る食べ物」です。日々肌が受ける様々な刺激や害を軽減する食べ物、そして肌を作る材料となる食べ物をチェックしていきましょう。
肌の老化の原因
そもそも、肌が老化する原因はなんでしょうか?原因は以下のようなことがあげられます。それぞれ対策となる食べ物を一緒に紹介しますので、積極的に食べるようにしましょう。
すべての肌老化現象を起こす活性酸素
活性酸素とは体内にある有害物質です。人間は呼吸をし空気をすることで活動をしていますが、このときに吸い込んだ酸素の1部が酸化し体に害のある状態になってしまうことを酸化、そして酸化した酸素を活性酸素と呼びます。
活性酸素は通常、体内に入ってきたウイルスや菌を排除する兵隊のような役割りをもっているのですが、パワーが強すぎて、回りの細胞まで機能不能にしてしまうのです。また、分子と電子が不安定な状態のため、となりの細胞から電子をとり、その細胞まで活性酸素化させてしまいます。
細胞がある場所はすべて影響を受けるので、皮膚はもちろん、体全体が影響を受けてしまうのです。
この活性酸素が肌で作用すると、シミやそばかすを増やしたり、しわやたるみを増やしたりと、良いことがひとつもありません。そのため、活性酸素を増やさないために、抗酸化作用のある食べ物が必要です。
シミを作る紫外線
肌のシミの原因となるのが紫外線です。皮膚にあるメラニンという色素は紫外線から肌を守ってくれるもの。しかし、その代償としてシミが作られてしまいます。
肌の表面の表皮の下には真皮と呼ばれる場所があり、そこいはメラニン色素を作り出すメラノサイトがいます。このメラノサイトはいわば門番。紫外線が肌の奥まで進行すると皮膚がんなどを引き起こす要因になるので、それをブロックするのです。具体的には、太陽の光を浴びると、そこに害から体を守ろうろする活性酸素が集まります。その活性酸素を吸収し、メラノサイトが分解することで作られるのがメラニン色素。これがシミなのです。
このメラニンを排出する機能を持つ食べものを積極的に摂るようにしましょう。前述した活性酸素を減らす食べ物ももちろん有効です。
肌のコラーゲンを壊す糖化
老化現象の2大ダメージである酸化と糖化。この両方とも肌には悪い現象です。糖化とは、体内の糖がたんぱく質と結びつき不安定な状況になること。この現象で作られたものがAGE(終末糖化産物)です。このAGE(終末糖化産物)は、タンパク質とタンパク質に橋をかけるようにくっつき、このタンパク質の機能を奪います。
タンパク質の中でも有名なのがコラーゲン。肌の奥にはこのコラーゲンがあり、肌のハリを保っています。しかし、このコラーゲンがAGE(終末糖化産物)によって機能低下すると、張りを保つころが難しくなり、しわやたるみ、くすみを引き起こすのです。
肌を老化させる食べ物
肌のアンチエイジングを考えるならば食べ過ぎないほうが良い食べ物があります。毎日の生活を見直し、できるだけ摂取量を減らしましょう。
飽和脂肪酸
体の悪玉コレステロールを増やす動物性の脂質、飽和脂肪酸です。これらは活性酸素と結びつき過酸化脂質となり、メラニンの生成を促進したり、肌にダメージをあたえてしわや弛みを作り出します。→牛肉、豚肉、鶏肉などの脂肪が多い部分、バターや生クリームなどの乳製品、スナック菓子など
糖質の多い食べ物
糖質が過剰に体内にあると、エネルギーとして消費しきれません。このあまった糖は脂肪になるだけでなく、体の糖化を引き起こします。甘いもの好きだけでなく、ラーメンなどの炭水化物好きも危険です。→ケーキ、チョコレート、クッキーなど甘いもの、ご飯、パスタ、蕎麦、うどん、ラーメン、パンなどの主食、スナック菓子、おせんべいなど
アルコール
お酒が大好きな人にはツライかもしれませんが、お酒は肌を老化させる原因になります。お酒を飲むとアルコールに活性酸素が反応し、体の酸化がすすみます。アルコール度数の強いお酒や、過剰摂取は止めましょう。
添加物の多い食べ物
添加物とは体にとって有害な物質。活性酸素は有害物質を排除しようと働きますので、添加物に反応して活性酸素が増えます。なるべく自炊をし、調味料なども添加物の少ないものを選びましょう。→外食全般、お惣菜、コンビニ食など
肌の老化の原因を防ぐ食べ物
肌の老化の原因でる活性酸素やを防いだり、肌を作るために重要な栄養素、またその栄養が取れる食べ物の紹介です。
ビタミンC
メラニン生成抑制効果/抗酸化作用/コラーゲン生成
ビタミンは強い抗酸化作用を持つだけでなく、メラニンの生成を抑制する効果もあります。また、肌の内側を形成するコラーゲンの栄養源にもなりますので、お肌にとっては欠かせない栄養素です。
ビタミンCを多く含む食べ物:ピーマン、アセロラ、パセリ、レモン、ケール、ゴーヤ、柿、キウイ、紫キャベツ、モロヘイヤ、イチゴ、水菜、ブロッコリー、カリフラワー、パパイヤなど
L-システイン
メラニン生成抑制効果/抗酸化作用/コラーゲン生成
肌を作るための材料となるのが、アミノ酸の一種であるL-システイン。このL-システインは代謝を上げてくれるのでダイエット効果などでも有名ですが、一方で肌を構成するコラーゲンの生成を高めるなどの効果があります。
L-システインを多く含む食べ物:大豆、小麦麦芽、はちみつ
赤い食べ物
メラニン生成抑制効果/抗酸化作用/コラーゲン生成
赤い食べものであるトマトやサーモン、イチゴやラズベリーなどのベリー類。これらに多く含まれているのが、赤い色素を作り出す成分。それぞれの食品によって含まれているものは違いますが、どれも強い抗酸化作用があり、メラニンの生成を抑制することでも知られています。特に以下のような食材に多く含まれていますので、積極的に食べましょう。
赤い食べ物:トマト(ビタミンEの100倍の抗酸化作用を持つリコピン)、サーモン(活性酸素を除去し、メラニンを抑制するアスタキサンチン)、ざくろ・いちご・ラズベリーなど(ポリフェノールの一種で強い抗酸化作用を持ち、メラニン、色素沈着を抑制するエラグ酸)、にんじん(抗酸化作用があり、細胞を活性化し元気な肌を作るβ-カロテン)、赤ピーマン・パプリカ(β-カロテンの1.5倍の高い抗酸化作用、)
良質な油
皮膚の潤いを保つには適量の油が必要です。しかし、油といっても動物の脂質や乳脂肪などの飽和脂肪酸ではなく、植物系の不飽和脂肪酸と呼ばれるものの種類です。このなかでも、積極的に摂りたいのがDHA、EPA、α-リノレン酸、オレイン酸など。これらは体内の悪玉コレステロールを排除する役割りもあるのですが、それだけでなく乾燥などの刺激から肌を守ってくれます。ただし、熱や酸素に弱いため油の管理には十分注意が必要です。
良質な油:えごま油、紫蘇油、亜麻仁(α-リノレン酸が豊富)、青魚(サバ、サンマ、アジ、イワシ、ブリ、マグロなどDHA、EPAが豊富)、アーモンド、オリーブオイル、アボカド(オレイン酸が豊富)
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