人間は60兆もの細胞で出来ていますが、この細胞や体内の物質を「酸化」させて老化を促進させるのが活性酸素です。
活性酸素によって酸化した細胞は正常な働きをしなくなり、結果として老化や病気に繋がります。体は細胞によって出来ていますので、言ってしまえば全ての病気の原因になりえるのですが、その中でも、どのような病気を引き起こすのか一部を紹介したいと思います。
酸化が引き起こす病気
酸化が原因の1つとなり起こる病気を見ていきましょう。酸化を防ぐアンチエイジングをすることは、結果として病気の確率を減らすことにも繋がるはずです。
血管系疾患
活性酸素は様々な病気の原因になりますが、その中の1つが血管に関わる病気です。血管内にいる中性脂肪にこの活性酸素がくっつくと、それは過酸化脂質という別の物質になります。この過酸化脂質は、1度作られてしまうと血管に張り付き、体の中で居座り続けます。
悪玉コレステロールが増えすぎると血管を細くし、動脈硬化を引き起こすというのを聞いた事があるかと思いますが、それをさらに加速するするのが活性酸素なのです。
血管というのは人間が持つ60兆もの細胞の1つ1つに栄養を送り届けています。その血管が詰まることで、細胞に栄養が行き渡らなくなり、血管の場所が脳であれば脳卒中、心臓であれば心筋梗塞が引き起こされるのです。
血管をアンチエイジングすることも、元気で長生きをする秘訣なのです。
癌
日本人の死亡原因の1位である癌。この癌も、活性酸素の影響を受けています。活性酸素は周囲の細胞などを酸化させる影響を持っていますが、これがDNAに影響を与えると、癌の発生率が上がるのです。
なぜDNAに活性酸素が影響すると癌が増えるのかというと、癌とは、「DNAが作り出すミスコピーの細胞」を原因とするからです。
人間は60兆もの細胞で出来ていますが、1日に1兆もの細胞が死に、新しく作られています。その新しい細胞はDNAによる指示によってつくられるのですが、たまにDNAの指示通りに作られないミスコピーが発生します。
この不完全な細胞が「がん細胞」です。実は人間は1日に5000個ものがん細胞を自ら作り出しています。しかし、体の免疫力が高ければきちんとやっつけるのです。しかし、免疫が無かったり、がん細胞が増えすぎてしまうと、癌細胞を処理しきれず、癌を発生させます。つまり、活性酸素によりDNAが傷つきミスコピーが増えるほど、癌の可能性が高まるということなのです。
糖尿病合併症
血糖血が高すぎるなどの原因で発症する糖尿病。この糖尿病、一見、活性酸素とは関係が無さそうに見えますが、実は意外なところで影響を受けています。
それが「糖尿病合併症」。糖尿病になると血中のブドウ糖が、活性酸素除去酵素である「SOD」という物質の働きを抑えてしまうのです。それどころかブドウ糖によっておさえられたSOD自身が活性酸素を出すようになるのです。
抑えるものが無く増幅する活性酸素のせいで、ここで上げたような血管系疾患、癌、目では白内障、胃炎や肺炎などの炎症・・・これらの病気を併する恐れがあるため、糖尿病患者の方はより注意をしなければいけません。
ここで挙げた以外にも、細胞自体を傷つける活性酸素は、様々な病気の原因に。もちろん病気以外にも一般的な「肌の老化現象」などを引き起こしますので、注意しましょう。
スポンサーリンク