現代の生活は、昔よりも目を酷使するようになっています。起きてつけるテレビ、たびたびチェックする携帯、PCモニターに向かう時間、そして遠くを見るという習慣もあまりありません。目は日々使われて、そして老化していきます。
目のアンチエイジング
目の老化には2つあり、1つは外から見える老化現象。これはまぶたが下がったり、目じりにしわが出来たりすることです。これは顔の印象を大きく左右するものですので、特に女性であえば非常に気になるところ。
そして2つ目は目の内部、眼球の老化現象です。目は常に使われ続けていますので消耗してしまいます。結果疲れ目、目のかすみ、また目の病気である白内障、老眼などを引き起こします。
これらは人間が加齢するにあたりかならず現れる症状。両方をできるだけ防ぐこと、進行を遅らせることが目のアンチエイジングの1歩です。
目やまぶたの老化の原因
まずは、目で見える老化現象の原因を説明していきましょう。そもそも目元の弛み、まぶたが下がる、目じりのシワなどの原因は以下のことが考えられます。
1 肌内部の老化
これは肌のほかの場所の老化現象と同じです。目元であれ、顔であれ、手であれ、その皮膚の内部の細胞が老化してしまい起こる肌のハリの低下、その結果のしわ、たるみなどです。
これは、大きく糖化と酸化という現象に分けられます。糖化は体内の糖がタンパク質に結びつき、その結果AGEs(終末糖化産物)という有害物質になり、肌を構成する大きな成分、コラーゲンの機能を奪います。また酸化は、体内の有害物質活性酸素が細胞を傷つけ機能不能にすること。目はお腹やお尻と違い常に外に出ているので紫外線などを浴びやすいです。その結果活性酸素が目の周りに集まり、多くの元気な細胞を活性酸素が酸化させてしまうのです。
この糖化や酸化によって機能不能となったコラーゲンや細胞は、元のように肌を保つことができず、そこからしわや弛みが生じるのです。この肌内部の老化には糖化と酸化を防ぐ食べ物が有効です。これはこの記事の最後に紹介します。
2 筋肉の緩み
まぶたにはミュラー筋や眼瞼拳筋という筋肉で支えられています。これらは1度伸びきってしまうと、なかなか元に戻りません。伸びきった筋肉はまぶたのたるみ、眼のくぼみ、さらには顔のたるみにまでつながるのです。
この筋肉は「上目使い」や「上を見上げる」ような眼の動きをすると伸びやすくなってしまいます。たとえばテレビを高い位置にセットしていたり、パソコンのモニターを見るとき常に上を見ているような状態をしたり、このような上目使いが、筋肉を伸ばす原因になります。今の生活を見直し、この上目使いが多発していないか確認してみましょう。
眼球の老化の原因
続いて、目の内部の老化現象について、その原因を説明していきましょう。
1 「見える」現象を作る物質の低下
そもそもなぜ眼が見えるのかというと、光を受けると、眼の内部の網膜にあるロドプシンという紫色をした物質が分裂します。この分裂をしたことが脳に伝わり、「見える」という現象が起きるのです。分裂したものがまたくっついて、次ぎの情報を受け取るのです。
このロドプシンは、長時間眼を使ったり、老化するに従い分解されて数が減少していきます。このロドプシンの数が減ってしまうと、眼精疲労や、老眼など眼球の老化現象を引き起こす原因となるのです。
2 眼球内部の老化
これは、「目やまぶたの老化の原因」の1「肌内部の老化」と同様の現象です。眼球の内部にも活性酸素やAGEs(終末糖化産物)が作用し、細胞の破壊を行います。酸化をを防ぎ、糖化を防ぐことは、目元のしわや弛みだけでなく、眼球そのものにも効果的なのです。
目の老化を防ぐ食べ物
ここまで説明したとおり、目の内部、外部から老化は進行していきます。そして、これらの原因に効果的に作用する食べ物があるので積極的に摂取しましょう。
アントシアニン
「目に良い食べ物」として有名なのがブルーベリー。このブルーベリーが目に良いといわれる理由は、アントシアニンが入っているからです。このアントシアニンは植物が持つ色素であるカロテノイドの一種で、「目が見える仕組み」であるロドプシンの再合成を手伝う役割りを担うのです。目の活動を助けることで、疲労が軽減され、ロドプシンが減少すること、目の老化を防ぎます。また、アントシアニンには強い抗酸化作用がありますので、目の酸化防止にも役立ちます。
アントシアニンを含む食べ物:ブルーベリー、カシス、紫イモ、黒豆、ナス、ブドウ、紫キャベツ、紫タマネギ、紫蘇など紫色の食品
ルテイン
アントシアニンと同様に目に良い成分がルテイン。植物が持つ色素であるカロテノイドの一種です。このルテインは、ロドプシンがいる網膜の中心にある黄班部を保護してくれる成分です。この黄班部は非常に活性酸素の影響を受けやすく、酸化により老化すると白内障などの疾患につながります。この目の内部の活性酸素を防ぐのがルテインなのです。
ルテインを含む食べ物:ケール、ほうれん草、ブロッコリー、インゲン、カボチャなど緑黄色野菜
コンドロイチン
サプリなどでよく耳にするコンドロイチンは、目の水晶体を調整する役割りを果たす「毛様大筋」を構成する物質です。このコンドロイチンを摂取することで、「毛様大筋」を強化し、眼球の老化を防ぎましょう。
コンドロイチンを含む食べ物:納豆、おくら、モロヘイヤ、ナメタケ、ナメコ、山芋、長芋、メカブ、モズクなどネバネバ食品
タウリン
タウリン1,000mg配合!という言葉で肝臓に良いイメージのタウリンですが、実は目の視神経にも多く含まれています。タウリンで視神経を若々しく保ちましょう。
タウリンを含む食べ物:タコ、サザエ、ホタテ、牡蠣、ヤリイカ、アサリ、ミルガイ、カツオ、ブリ、ハマグリなど
アントシアニンやルテインはすぐに目に効果を発揮し、その効果は4時間ほど持続します。これらの栄養は、目を良く使う前に摂取することをオススメします。
また、これらの積極的に食べたい食品以外にも、体の糖化を防ぐために甘い物や炭水化物を食べ過ぎないことも、老化防止につながります。
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